中止の滝より諏訪山/その2


水量こそ少なめながらいつ見ても素晴らしい直瀑 「中止の滝」

秘境の山として天下に名高い?(一応300名山だし)諏訪山へ、中止の滝より直登し南西稜を下るその2。
今回は時計回りに二つの稜線を結ぶ周回ルートです。目立つ危険は無く、おそらく諏訪山へ登る最短ルートとなるでしょう。但し、山頂と中止の滝付近を除きマーキングや道標類は一切なく、相応のルートファインディングは必須。西上州と藪岩に慣れた中〜上級者向けです。

尚、筆者紹介のバリエーションが、不必要な標識類やマーキング乱舞とならないよう切に願います。

 

グレード(個人評価)  H  1  2    4  5  U  /  判断基準
ルート 登山口→中止の滝→西南稜→西稜→北西稜→山頂→南西稜→一の沢→西南稜→登山口
総歩行時間(休憩含まず) 4時間前後(ルートファインディングが的確だった場合)
登山適期 10月上旬〜5月下旬  但し冬期は凍結と積雪量の状況による
地理院地図へのリンク http://maps.gsi.go.jp/#16/36.035262/138.722456
駐車場所 中止の滝ハイキング道登山口に橋を前後して6〜7台程度。
注  記 技術的に特に問題となる個所はありません。山中では獣道レベルの踏み跡のみですが、ルートファインディングレベルとしては中級レベルでしょう。とは言え、山頂、中止の滝付近以外での道標、テープ等マーキングのたぐいは一切ありませんので念のため。
毎度の決まり事となりますが、自己責任にて現場での判断を願います。当たり前ながら筆者踏破ルート外、または山行者のミスルート等による事故や危険は考慮していません。
熊出没注意!! 山頂でドコモ携帯フルマークで使用可能/AU圏外

 

2019年 5月中旬現在
 
登山口と中止の滝
 
西南稜  多少の岩場もありますが、手を使わず歩いて登れる範疇です。
 
西南稜下部のヤマツツジ  時期にもよるのか種が違うのか、白けた花が多い中ここの花は色が濃くてとても鮮やか!
 
快適な西南稜  下部〜中部の多くはこんな感じ。
 
左) P1(1320m小ピーク)への登り  にわかに傾斜がきつくなるとP1への登りとなります。大きな倒木を分けて直登(足元注意!)。
右) P1山頂
 
左) P1前方には西稜が近い。
右) 西稜に合流
 
左) それなりの起伏あり長々続く西稜がそれまでに無い急登に変わると・・・・
右) 北西稜に合流  もうそこは頂稜の一角。
 
馬酔木を分け、ちょっと気を遣う左トラバース(滑落注意!)を越えて諏訪山山頂。
 
左) 南西稜 1424m標高点(石柱あり)
右) 同 1334m標高点(石柱なし)
 
左) 前回より少し先まで下り、地図上1225m付近の小鞍部から踵を返し一の沢へ下降
右) 一の沢二俣より下降してきた右俣
 
左) 中止の滝本流、一の沢出合から右岸のやや登り気味の踏み跡へ(昔の炭出し道と思われるが現在は獣道化し廃道)。
右) まもなく西南稜と合流し登山口へ
 
 
踏破軌跡(縮尺は任意)
GPSのものではありません。地図を元に筆者登山後の覚えですので、細部で異なる場合があります。
 
 
最後に一つ余談(37項より加筆修正転載)

一般名称の無い、あるいは不明な尾根や稜を呼ぶ時、筆者には一応のルールがあります。それは「対象となる山頂付近から見て、東西南北八方向を基準にどちらに延びてるか方向を示す」というのが基本です。また稜線途中または最後に明確な固有名詞を持つ頂や岩等ある場合、その名詞を含めて呼ぶこともあります。
本項で具体的には「西南稜」「西稜」「北西稜」「南西稜」と出てきますが、
「西稜」は山頂付近からほぼ西に向かって延び「北西稜」は北西へ、「南西稜」は南西に向かって延びる一義的で顕著な稜線と言えます。対して、西稜の途中からへ延びる二義的線を表すため「西南稜」などと呼称する場合が出てくることになります。

ちなみに八方位では北西・北東、南西・南東のように北か南が頭言葉となった呼び方が普通で、西北、西南などという用語は本来使いません。したがって上述の西南稜の場合も、西稜途中から南に枝分かれする稜線であると言う意を示すことになります。
更に細かく十六方位では西北西・西南西などと北や南が頭に来ない方位もありますが、筆者はそこまで細かくは分類せずあくまで八方位の範囲内で呼称するようにしています。

ついでに、
「○○尾根」呼びは規模として長大、または比較的高さ変化の少ないところを呼ぶ事が多く、「○○稜」は小規模ながら高さ変化が激しい、または岩稜に代表されるよう厳しい要素を含む場合に呼ぶ事が多くなります。

また、稜線中の標高点も名も無いピークは先端からP1、P2、P3、、、、
沢では下流から一の沢、二の沢、三の沢、、、、となり、合流する沢が共に顕著な場合「二俣」ところによって「三俣」等となります。
尚、稜線の小さなコブや同じく小さな涸れ沢等は通常その数に入れません。

上述内容が一般的に通じるかどうかは置いといて、更に個々には多少の矛盾があるかも知れないことも含め、あくまで筆者の個人的判断による呼び方であることをご理解ください。
 
参考 37.中止の滝より諏訪山
 
新規追加  2019年 5月28日
 
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