ビートルズ   No.05  990301
 
今更何を言おうかと話の題材に困るほど、何を言っても2番煎じとなってしまうのがビートルズであろう。
私自身はビートルズ世代ではないが大なり小なりその影響は受けており、又、影響を受けたであろう後のロックを聴いてきた訳である。つまり私にとっての洋楽の原点と言えるのはやはりビートルズであり、プレスリーやチャック・ベリーではない。
小学生の頃、ビートルズ解散のニュースをどこかで耳にした覚えがある。たまたま見たテレビか何かで聞いたのだろう。但し、当時リアルタイムで知っていた?曲は「ヘイ・ジュード」と「レット・イット・ビー」くらいであった。
数年後、洋楽に興味を持ち始めるとこれもまたご多分に漏れず、前述のようにビートルズの洗礼を受けることとなる。そして購入した洋楽レコードの第1号がめでたく?ビートルズの「赤と青のベスト盤」となるのである。すでに高校生になろうとしていた。
後追いで来日時の大騒ぎを知らされ、ポピュラー音楽のみならず社会的現象まで広く、それも全世界的に影響を及ぼしたなどと聞かされることになる。当時「そりゃオーバーでしょ」などと思いつつ聴き始めたものであった。もっともそんな経験をしたのもまた、私一人ではないのだろう。だからこそ「洗礼を受ける」などという表現が広く一般的に使われるに違いない。
老若男女を問わず、ポピュラー音楽界でもっとも広く知られたという意味では、まさにビートルズは世界チャンピオンなのである。何しろ私の両親でさえ知ってるのだ。その知名度ばかりはローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンは相手にせず。先のプレスリーと双璧と言ってよかろう。
さて、ビートルズというとよく言われるのが「レノン派」か「マッカートニー派」か、というのがある。私に当てはめてあえてそんな低次元な質問に答えようとすると、間違いなくマッカートニー派ということになるだろう。他の項でも言ってるように、私の音楽趣味はそのジャンルを問わず「メロディ」が第一であり、続いて「リズム」「ハーモニー」となる。残念ながら「詩」の占める割合はずっと下位であり、ほとんど考慮の対象外と言っていいほど低い。「詩が好きで音楽も気に入った」とはならないのだ。「気に入った音楽にたまたま詩がついていた」程度なのである。
したがってビートルズへの最初の興味も、当然ほとんどの曲を作曲していたポール・マッカートニーへ向かうこととなった。先のベスト盤以外ビートルズのアルバムを聴くより早く、実はリアルタイムでアルバムを発表していた(ポール・マッカートニーと)ウィングスを聴いていたのだ。当時のヒットアルバム「バンド・オン・ザ・ラン」や「ヴィーナス・アンド・マース」がそれであった。
 
推薦盤

「ザ・ビートルズ/1962年〜1966年(赤のベスト盤)」 TOCP-8010/1
「ザ・ビートルズ/1967年〜1970年(青のベスト盤)」 TOCP-8012/3
ビートルズの全容をまず知りたいと思う方には最適なベスト盤。ほぼ年代順にビートルズの代表曲を網羅している。

「バンド・オン・ザ・ラン」 TOCP-3128
「ヴィーナス・アンド・マース」 TOCP-3129
ビートルズ解散後しばらく不遇であったポール・マッカートニーが、起死回生のヒットを放ったのが「バンド・オン・ザ・ラン」。続く「ヴィーナス・アンド・マース」と共に、傑作という地位は現在でも揺るぎがない。
 
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