イーグルス  No.03  980330
 
イーグルスと言えば「ホテル・カリフォルニア」である。学生時代にはFMで洋楽物を聴こうとするといつも流れていた印象がある。シングルもアルバムも彼ら最大のヒット曲であるばかりか、70年台を通しても指折りのメジャーな曲なのだ。
リンダ・ロンシュタットのバック・バンドからデビューし、ウェストコーストのさわやかロックとして「テイク・イット・イージー」でデビューしたのが70年代初頭。ハードロック全盛時代にあって、その初期にはバンジョーやマンドリンによるカントリー調の曲まで幅広くこなしていたのが懐かしい。メンバーチェンジによって後にそのような曲はなくなってしまったが、逆にジョー・ウォルシュの加入により「ホテル・カリフォルニア」のような傑作が生まれたのも有名な話である。
グレン・フライ、ドン・ヘンリーという二人の優秀なオリジナル・メンバー兼シンガー・ソングライターを要し、70年代半ばにはアメリカンロックの代表格として君臨していた感が強い。
もっとも「ホテル・カリフォルニア」があまりにヒットしすぎたためか実際の全盛時代は案外短く、ひいき目に見てもその前後合わせて3年間程度である。歴史に残るような大きなヒットが出てしまうとその後、解散や鳴かず飛ばずの憂き目に会うのも世の常で、残念ながらイーグルスも例外とは成り得なかった。
オリジナル・アルバムは6枚。知名度と人気の割には当時の状況から見てやはり少ないような気もしなくはない。これも大ヒット後のアルバム「ロング・ラン」がその名に反して売れず、結局解散ということになってしまうことが原因(理由はともかく)であろう。メンバーは各々ソロ活動などに移ってそこそこのヒットも飛ばしたが、イーグルス時代のそれに遠く及ばなかったことは言うまでもない。
もっとも、売れたアルバムが内容的にも優れてるのかと言えば、必ずしも「そうだ」と言い切れないのはどこの世界も同じ。要は各アルバムなり曲なりを聴いた個人個人が判断すればいいのである。
と言うことでその個人的推薦盤を上げておくことにする。
「ホテル・カリフォルニア」 CD番号:20P2−2016
タイトル曲は12弦ギターの印象的なイントロ。ドン・ヘンリーの渋い歌唱。非の打ち所のないエンディング。こりゃやっぱり売れるわな。他の曲も申し分ない。
「ならず者」 CD番号:20P2−2013
2枚目のアルバム。初期のアコースティック・サウンドが存分に楽しめる。タイトル曲はリンダ・ロンシュタットの歌唱で有名だが、やっぱり本家のドン・ヘンリーで聴きたい。
 
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