負け人の遠吠え 1999

 

991201  またまた不可解な団体が・・・
991101  ナイスアイデア・2000円紙幣
991013  本当の問題は・・・
991002  行政はいつも説明不足?
991001  原子力事故は極めて重大だが・・・
990907  官報って見たことある?
990903  公共の福祉という大義名分
990901  防災訓練のシナリオ
990825  脅威ってのは・・・

 

991201  またまた不可解な団体が・・・

何やらまたまた不可解な団体が最近世の明るみになった。
一般には理解しがたい「定説」なるものをやたらと持ち出すあの団体である。
自ら宗教とは言ってないようだが、大将の呼び名から諸々の事の経緯まで、実体はいかにも新興宗教そのものである。
まあ、自分らの組織内で事を納めている限りにおいては何ら問題ないのだが、やはりそれだけではすみそうにない事態に発展しそうでちょっと危惧している。

仮に何らかの係争が起きた場合、彼らはやはり定説を持ち出して自らの正当性を主張することになろう。
しかし我々一般人の誰もが思うように、その定説を裁判所が認めようとは到底思えない。
彼らが定説に固執する限り裁判の、そして結論としての判決の行方は明かである。

そこで彼らが定説とは違う「法」の解釈を否定した時何が起こるだろうか?
法では認められない行為を定説として組み入れたとしたら何が起こるだろうか?
江戸時代の「仇討ち」が定説になったら?、欧米の「決闘」が定説になったら?、ヒトラーやスターリンやポルポトの行為が定説になったら?・・・・
更に定説を受け入れない「法」そのものが攻撃対象となったら?・・・・

幸い組織としてはまだまだ小さいようだが、極めて深刻な前例もあるだけに注視していかなければならない。
他にも問題となっているこの手の団体に枚挙に暇がないことは、すでにリアルタイムで報道されてる通りなのだろう。
困ったもんだ。

 

991101  ナイスアイデア・2000円紙幣

2000円紙幣のデザインが固まり、どうやらほんとに発行されるらしい。
っと言うと反対していたように思われるかもしれないが、いえいえ私は初めからナイスアイデアと賛成でしたよ。
ついでだから5万円か10万円紙幣も発行してほしいほど(自分では滅多に持つことも使うことも無さそうだが)。

例によって予想通り、ほとんどのマスコミは反対意見に明け暮れる反応。
それに乗せられてか、過半数の一般庶民もこれまた例によって反対のようであるらしい。
曰く、税金の無駄遣い、必要性も経済効果もほとんど無し、首相の売名行為などなど。

そうかなあ、アタシャそうは思わねえけどねえ。
税金を使うたって、新規に作るのは原盤といくらかの付帯設備くらいだろ。
多くは現行設備の流用で間に合うはず。
まさか総費用で100億も200億もかかるわけではあるまい。
おそらく数10億までだろう(まあ、これも庶民からは大変な額には違いないのだが)。

対して効果は?
特に経済効果に絞れば、私が商売(小売業)をやってればこのチャンスを利用しない手はない。
当然のことながらスーパー、デパート、専門店、一般小売り各店等で2000円セールが始まるだろう。
仮に10%の国民が1回このセールに乗れば240億円となる。
1000億や2000億の経済効果はアッという間と思うが、考えが甘いだろうか?
数10億の投資(印刷費用は別だが)で数千億の効果がすぐにでも生まれる。
こんな割のいい(たぶん数10倍〜数100倍)、それも目に見える国の投資は滅多にないではないか。
「ちょっとどこかの道路を直そうか」などという一地方の公共投資より、全国規模の波及効果はよほど絶大とは思えませんか?

自動販売機やATM(現金自動預け払い機)等の変更に民間への負担を強いるという説もあるが、ATMはともかく自販機への影響はほとんど無いだろう。
そもそも自販機から購入する多くの製品は百円単位であり、従来通り千円札への対応が出来ていれば問題ない。
こちらは2000円札が出たからといって、すぐ1000円・2000円単位の高額(自販機としては)商品が主流になるとは到底思えない。

2002/1/5 追記
大変残念なことに、銀行によってこの景気浮揚のチャンスは潰されてしまった。
紙幣を市中に出すのは銀行である。
いくら新紙幣が発行されても銀行がそれを市中へ出さなければ一般に出回ることはない。
銀行は自分らのATMや窓口業務が混乱するのを恐れ、言い換えれば余計な仕事をしたくないから市中への流出を恐れたのである。
政府資金がつぎ込まれ私たちの税金の補助を受けてる銀行が、テメーらの論理だけでこのチャンスを水泡に帰してしまったのだ。
これは想像だが、おそらく銀行協会内では「2000円札は出さないことでいいよね」などと談合があったに違いない。
マスコミはさー、政府の愚作だと追求する前に、なぜその出回らない根本理由を追及しないんだ?
表面しか捉えられない日本のマスコミの幼稚さと甘さがホントに悲しい。

 

991013  本当の問題は・・・

↓の10/2の件に関係して驚くべき事実が先日明らかになった。

何と、かの民間企業では事故後もずっと施設の換気をしていたらしいのである。
仮にも原子力関係企業が!!・・・・
それはないだろう。絶句してしまった。論外である。
大気中に放出された放射性物質の濃度や量が問題ではない(濃度や量も少なかったからOKということではなく)。
何より優先すべき事故後の処置(考えようによっては臨界を止めること以上に)を怠ったことが問題なのだ。

その重要性に比べればいわゆる裏マニュアルなんてよくあることではないか。
事の重要性はともかく(起きた事故は極めて問題だが)、似たようなことは多くの企業で多かれ少なかれやってることだ。
普段は見て見ぬフリ。問題が起きて初めて指摘されるのである。
今回の場合国の認可が必要な原子力関連企業という特殊な事情はあっても、他の一般企業やその社員だってあまり人のことは言えないのではないか?
超一流大企業から中小まで、私が知ってるだけでもその手のマニュアルや内部規定は決して珍しいものではないぞ。
「正式にはこうだけど、これがOKなら流していいよ。」な〜んてよく聞くセリフじゃないか。

 

991002  行政はいつも説明不足?

どうもあまり理由が説明されてないようなので、僭越ながら昨日に引き続き一言。

強い放射線を受けた場合、はっきり言ってその後の状態はほとんど運を天に任せるしかない。
通常これは施設から距離的に近い原子力関係者しか受けないから、我々一般人はあまり心配しなくていい。
対して弱い放射線を受けた場合ではその時間が問題となる。
たとえ弱い放射線でも、それを長期に渡って同一箇所で受け続けると影響が現れるということである。

今回の臨界事故で付近住民に屋外へ出るなという指示があったのは、放射線源である放射能を帯びたチリなどを体内に取り入れないよう注意した訳である。
大気中に放出されたそのようなチリを吸うことによって、体内から弱いながらも長期に渡って被爆することを防ぐためだ。
だから出来るだけ外部との空気の流れが起きない密閉空間(今回の場合家屋内)に居ることを薦めることとなる。
もちろん換気扇は使用不可。
普通の家庭用エアコンは外の空気を室内に取り入れるわけではないので(最新のエアコンでは換気をするものもあるが)基本的にOKのはずだが、今回の指示はなぜか空調(=エアコンと理解した)禁止というものだった。
こちらは指示した関係者に理由を聞きたいものである。
まさかエアコンの構造を知らなかったわけではあるまい。

以前、旧動燃の火災事故の際、破壊されたシャッターや窓に青いシートを張る作業を見て、多くのマスコミはあれで放射線が防げるのかと笑ったり批判したものだ。
確かにあのシートくらいで放射線は防ぎようがない。
しかしあの時点の緊急対策として何より重要なのは、先の放射能を帯びたチリを大気中に出さないことが何よりも先決なのである。
したがってあの行為は決して馬鹿な行為ではなく、極めて有効な早期に出来うる対策だったのだ。

笑われたのはシートを張った作業員ではなく、無知なマスコミやコメンテーターなのである。

 

991001  原子力事故は極めて重大だが・・・

原子力関連施設で、またまたまた・・・・(いくつ続けたらいいやら?)重大事故が起こってしまった。
これまで報道された内容だけからすると、どうやら人為的単純ミスが引き金だったように思える。
個人的に原子力の平和利用には反対しないが、困ったものである。

私も技術者(原子力とは直接関係ないが)の一人として、核反応やそれを説明する原子物理学(量子力学等)にはけっこう興味を持って接してきた。
その中で残念ながら結論的に、どう考えてもその技術に絶対(安全)はあり得ないと思っている。
人がやることである以上、人為的ミスは避けられない。
たとえそれが機械やコンピュータが誤作動したことであっても、やはり操作をするのも作ったのも人間である。

しかしながら同時に原子力発電にも反対は出来ない。
すでに私の生活にも仕事にも、今こうしてインターネットを使用していられるのも、電力というエネルギーに頼っているのだ。
今現在、急に電力の30%以上がカットされては生活にも仕事にも大変な支障を来すのである。

反対するのは容易いが、その代償といえる電力カットにあなたは耐えられますか?

代替えエネルギーが早急に出来ない以上(たとえ出来てもその価格には承伏出来ないだろう)、やはりまだしばらくは原子力とおつき合いして行かざるを得ないのである。
仮に今回の事故が私の家の前で起きても、管理体制に文句は言えても原子力発電そのものを反対する理由とはならない。
技術的不備を承知した上で、管理体制やその運用に二重三重のフェールセーフを望みたい。

 

990907  官報って見たことある?

よく厚生省や文部省などの省庁(自治体なども含めて)の言い訳に、「その件に関してはすでに○○年○○月の官報に明示し張り出してある」っていうのがある。
まあ確かに不特定多数に向けての公開ということではその通りなんでしょう。
がしかし、実際、官報なんて目にする人がどのくらいいるのだろうか?
精々直接の関係者とか当事者、ジャーナリストや弁護士くらいのような気がする。
果たしてそれで「すでに言ってある」と胸を張っていいものなんだろうか?
「知らない奴が悪い」って言ったって、これって何か姑息な言い訳に聞こえませんか?
それでOKと言うなら、ダイヤルQ2や通販であくどい商売して儲けてる奴、の言い訳と同じように聞こえません?
もちろんすべての内容をすべての国民に伝えるなんて不可能だろうが、どう見ても官報などの伝わらない性質をうまく利用してるようにしか思えない。

そこで大新聞に望む。
朝刊1面の隅っこでいいから、10cm四方くらいの専用スペースを毎日設けてほしい。
時には膨大な量になるだろうから見出しのみにしたり、重要と思われるものを新聞社でチョイスしたりしてもいい。
出来れば無償で。
こう言うのって大手全国紙じゃ無理なんだろうか?
少なくても現在よりは遙かに多くの人々に役所の考えが伝わると思うのだが。
ジャーナリストと言うなら、言論の府というなら、それくらいは協力してみろ、って気になるのは私だけではないと思うが。

 

990903  公共の福祉という大義名分

某宗教団体信徒が各地に転入申請し、自治体が拒否している問題について。
自治体の言い分は概ね次のようであるらしい。
「某宗教団体はまさしく「公共の福祉に反する行為」を行ってきたもので、周辺住民の安全や精神的不安を考えるとやむを得ない処置である。」
至極もっともである。
周辺住民の思いは幾ばくかと思わせられる。

さて問題はこの「公共の福祉に反する行為」というところである。
私は今回を前例にこれを拡大解釈するようなことはないのか、非常に危惧している。
おそらくこのままでは、今回が何らかの前例とされることは間違いないだろう。
殺人や婦女暴行、幼児誘拐などの凶悪犯と言われた元受刑者が近くに引っ越そうとした時、自治体は「公共の福祉」の名において転入を拒否する例が起こるだろう。
更に、そのような元受刑者を特定の地域に隔離するような政策に発展しないとも言えない。
すでに総背番号制とも言える法律は成立している。
組織としても個人としても、知識と金さえあれば個人情報確認は容易である。
現実にアメリカでは上述の問題が起きてるではないか。
ことここに至って自治体だけの問題ではなくなったはずである。

残念ながら私ごときに解決策は見いだせない。
が、世の中には頭のいい人間が多いはずである。
日弁連などの法律家、ジャーナリストと称するマスコミ関連の人々、学識経験者、政治家。
今こそあなた方の出番ではないのか?
期待しているぞ。

 

990901  防災訓練のシナリオ

今日9月1日は防災の日。
関東大震災から80年近く、すでに当時を知る人は少数となりつつある。

防災の日は、各地で災害を想定した訓練が行われることでもお馴染み。
ところでこの訓練、スケジュールがある。
シナリオがあるのだ。
段取りよろしくスケジュールに則って実に順序よく進められる。
たまには予想外の出来事もあるかもしれないが、多くは必要な時に必要な機械や人員が過不足無く用意されているのだ。
そしてスケジュール通りの時間に遅滞なく終了するのである。
来賓のスケジュールに合わせて。
めでたし、めでたし。

おい!、ちょっと待て!!。
それでホントの災害が起きた時、そんなに上手く機械や人員がいつもいつもそろうのか?
むしろほとんどの場合、機械や人員のやりくりに多くの決断を迫られるんじゃないのか?
事が地震であれば同時多発で起きるんだぞ。
「訓練はしてました」
そうか、偉い人の言い訳のためにあるんだな。
「想定を越えた災害でして・・・・」
これでチャンチャンの手打ちということか?

同じ訓練をするなら、なぜ想定外の出来事を入れておかない?
使えるはずの機械が使えなかった時、そろうはずの人員がそろわなかった時、当事者はどう判断しどのような行動をとる?
それくらいのチェックをなぜしない?
もちろん想定外の内容は少数の責任者だけが知ってればいい。
それがほんとうの訓練で、そのデータの蓄積が本番で役に立つと思わねえのか?
現在の訓練は理想的な状況で災害が起こることのみ想定している。
高い金(税金)かけてこんな訓練やる意味ないね。
自己満足のマスターベーションだけだ。

 

990825  脅威ってのは・・・

「某国ロケット(弾道ミサイル)○○ドン発射の脅威」、てな感じで前回から1年。
またぞろ騒がしくなっている。

でも、おかしいなあ。
アメリカってさあ、その某国に向けてしっかりミサイル配備してんじゃないの。
ICBM(大陸間弾道弾)だって戦略核だって、当然狙ってるよな。
日本にだってトン単位の打ち上げ能力がある、H2ロケットがあるじゃん。
ちょっと軌道計算して、衛星の替わりに爆薬でも積めば簡単に某国に打ち込むことだって可能なはず。
こちらでしっかり驚異を与えるミサイル配備を済ませといて、某国に向けては「お前らの配備は許さん」だって。
そりゃーおかしいだろ。
銃で狙われてるとわかってたら表向きおとなしくはするけど、俺だってナイフくらいは隠し持つよ。
相互主義外交を教えたのは誰だ?
相手の立場でも考えてみろよ。

そりゃね、某国がいかに信用おけない国であるかは過去の出来事で理解出来るけどね。
別に、諸手をあげた善隣外交&融和政策をとれとは言わないけどさ。

 

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